おもろさうし研究会 2023年9月

 一 ゑ、け、あがる、三日月や、

   ゑ、け、かみぎや、かなまゆみ

 又 ゑ、け、あがる、あかぼしや

(又)ゑ、け、かみぎや、かなまゝき

 又 ゑ、け、あがる、ぼれぼしや

(又)ゑ、け、かみが、さしくせ

 又 ゑ、け、あがる、のぢくもは

(又)ゑ、け、かみが、まなきゝおび

『おもろさうし』第10巻−534番

 おもろさうし研究会は「琉球王国の神歌」である「おもろさうし」を読み解きながら、沖縄の文化、歴史、言葉、社会、そして沖縄の本と本づくりについてなど、とりとめなく話す会です。沖縄のことが気になる、沖縄について語りたい人たちから、だいぶ前に観光で行っただけ、沖縄のことを何も知らない、という方までどなたでもご参加ください。

 久しぶりの開催となる今回は、2022年からゆまに書房が刊行を開始した琉球文学大系を題材にします。おもろさうしについてはもちろん、古典の注釈の意義について、また現代における叢書刊行の位置付けなど一読者の視点から幅広くお話ししましょう。会場はご近所の八百屋さん・yatonoさんをお借りしますよ。参加者からのご意見も大歓迎。時には脱線しながら話を進めます。

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・日 時  2023年9月20日(水) 19時から

・場 所  yatono 京都市上京区主税町1090−2
     オンライン(Zoom)もあり

・参加費 (今回から有料とさせてください)
   会場での参加は1000円(待賢ブックセンターで使えるお買い物券500円付き)
   オンライン参加は500円(チケットはこちらから)

・予約方法
  メールまたはお電話でご予約ください。
   メール:info@kaifusha-books.com
   電話:080-3166-1385(鳥居)

お名前、参加人数、参加方法(会場、オンライン)を明記ください。折り返し注意事項などをご連絡します。オンライン参加の方には、オンラインチケットのURLをご案内します。Zoomが見れる環境でお申し込みください。

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ゲスト:末次 智 (すえつぐ さとし)
 福岡県生まれ。琉球大学に進学し、そこではじめて「琉球文学」なるものに出会い、大和人(ヤマトンチュ、本土の人)としてのアイデンティティを揺さぶられる。それ以来、うた(歌謡)を中心に、琉球、沖縄文化の探究を続けて、いつの間にか40年が経った。著書に『琉球宮廷歌謡論』(2017年、森話社)などがある。また、紙の本を中心に「書籍の世界」に関心がある。

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※タイトル画像について   東京国立博物館蔵「ノロクモイの図」
ノロクモイは一般的には「ノロ」と呼ばれる、琉球列島のシマジマ(集落)の祭式を司る公的な神女(巫者、シャーマン)です。琉球王国の宮廷にも、高級(上級)の神女たちが居ました。「ノロクモイの図 1面/縦83.71、横44.0㎝ 19世紀/紙本着色 東京国立博物館蔵  敷物の上に横座りして、白装束に色玉を連ねた念珠を首にかける。頭を飾り、銀簪をさす。裸足で手にハジチを施す。ノロは祈る、宣るなどからきたことばといわれる。クモイは尊称。」(同館編『海上の道−沖縄の歴史と文化−』展図録、読売新聞社、1992年)